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評価:
なばた としたか
長崎出版
¥ 1,575
(2006-05-01)
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気持ち悪いのに読んでいるうちに、どことなく愛着が湧いてきてしまう「こびと」の本。ヴィレッジヴァンガードに置いてあるのを見て読むことにしたんですが、一冊読み終えると妙にあとを引くというか、このこびとが気になって次の絵本へ手を伸ばしてしまいます。
主人公の男の子が変な物を見つけておじいちゃんに見せると、それは「こびと」の抜け殻だと教えられるところから話が始まります。本当にいるらしい「こびと」を捜して捕まえる男の子。その種類は様々で生態もいろいろです。見つけるたびに、おじいちゃんにそのこびとの性質や生態を教えてもらうという内容。
タイトルに「づかん」とあるように、こびとの取り扱い方や捕まえる際の注意事項なども書いてあって芸が細かい。
このこびとたちの気持ち悪さは、大人よりも子供のほうが案外すんなり受け入れられそう。かといって、大人の私が読んでも嫌悪感は湧かず、妙なシュールさについ見てしまうんだけど。「こびと」というと妖精とかコロポックルとかのイメージがあるけれど、この絵本を見ているとそういった透明感がまったくなくて(笑)、妖怪の類なんじゃないかと思いました。
もしこびとを見つけて捕まえることができたら、掴んだ手に臭いがついてしまうので牛乳で洗うと良いそうですよ。
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