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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『容疑者Xの献身』東野圭吾
4163238603容疑者Xの献身東野 圭吾 文藝春秋 2005-08-25売り上げランキング : 262おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

 面白かった! 久々に東野圭吾きたぞーって感じ。
 最近『手紙』『さまよう刃』など、犯罪者家族や被害者家族が主人公の重くて考えさせる話が続いてましたが、これは久しぶりに純然たるミステリ。しかも、切ない純愛の物語。人は、他人をどこまで愛せるのか。
 ミステリファンじゃない人にもオススメですよ。いや、むしろミステリをまったく読んだことのない人に読んでもらいたいかも。変に気構えずに読めると思うから。なまじミステリを読みなれてると、眉に唾しながら読んじゃうじゃないですか。「はは〜ん、これは伏線だな」とか、そういうイヤラシイ読み方を(笑)
 そういうことなしでひとりの男の物語として読んで、最後に「えっ」と驚かされてもう一度読み返し、「……ミステリって、面白いかも」――そう思ってもらえれば嬉しい。
 高校の数学教師・石神は、アパートの隣人・花岡靖子に密かに想いを寄せ、彼女の働く弁当屋で毎日昼食を買うことを日課としていた。ある夜、靖子と娘が刑務所帰りの元夫を殺害してしまったことを知った石神は、二人に力を貸すと申し出る。一見脆そうに見えて実は緻密に組み上げられた隠蔽工作。しかし、石神の大学時代の友人であり物理学者の湯川によって……。

 連載中は「容疑者X」というタイトルだったんですが、単行本化する際に「献身」という言葉が加えられました。この「献身」の言葉の意味がねえ、読後胸にくるんですよ。
 妻でも恋人でもない、ただ片思いしているだけの女性のためにここまでやるか!
 いや、ここまで出来るのか!
 男の純情なんて青臭い言葉では片付けられないものがあります。

 作中に
 「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」
 という一文があるんですが、それでそこまで自分を犠牲にできる石神は凄い。
 あんまり細かく書くと興がそがれると思うのでもうやめておきますが(後でサイトのほうにちゃんとした感想書きます)、読んだ人とネタバレありでひとつひとつ「あれはどうよ?」と語りたいです。

 ラストシーンも人によって意見が分かれることでしょう。
 「報われた」
 「救いがあった」
 とするか、その反対か。
 私は「ああしたことで、彼は絶望に突き落とされた」と思います。
 だってだって……。

 もう、これがあるから東野圭吾はやめられん。
2005.10.29 Saturday * 13:06 | 東野圭吾 | comments(2) | trackbacks(1)
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2011.01.19 Wednesday * 13:06 | - | - | -
Comment
ご無沙汰してます。
実は東野さんの本は読んだことがありません。
以前新聞で『手紙』の連載が掲載されてたにもかかわらずです。
友達に東野さん好きな子がいて、おもしろいよと聞いてから興味はもつようになりました。
ミステリーは学生時代には良く読んだんですけど、最近とんと遠ざかっています。
いい機会なんで読んでみます♪
| ねこ | 2007/03/17 5:51 PM |
>ねこさん
こんにちは。
東野さんは、作品によって作風が変わるので、背表紙とかのあらすじ読んでみて、自分の好きなタイプの話から入るのがいいんじゃないかな〜と思います。
私も昔に比べるとミステリーを読む量が減りました。頭がついていかなくなってきちゃって(笑)
年取って集中力が落ちたみたいです。
| たかとう | 2007/03/20 5:26 PM |









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東野圭吾【容疑者Xの献身】
表紙がいい。 黒地に深紅のバラ一輪。 シンプルで美しく、どこか哀しげな感じ。この小説の世界をうまく表現していると思う。 本の帯に「命がけの純愛が生んだ犯罪」とあるが、「純愛」なんて手あかがついた言葉を安
| ぱんどら日記 | 2006/08/21 9:18 AM |
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