* スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『木曜組曲』恩田陸
評価:
恩田 陸
徳間書店
---
(1999-11)
 耽美派女流作家の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、すでに四年。彼女と縁の深い女たちが、今年もうぐいす館に集まり、時子を偲ぶ宴が催された。なごやかなはずの五人の会話は、謎のメッセージをきっかけにいつしか告発と告白の嵐に飲み込まれ、うぐいす館の夜は疑心暗鬼のまま、更けてゆく。やがて明らかになる、時子の死の真相とは?

 恩田作品の特徴として、魅力的な導入部に比べてラストが肩透かしというのがあるけれど(まぁ、それすら恩田さんの持ち味として楽しめるんだが)、これはそういった「今一歩」感がなく綺麗に話が収斂されていて読後すっきりした。
 二転三転する容疑者、既に死亡している時子の存在感とそれに縛られている登場人物たち。恩田陸の心理描写にはいつも惹きつけられる。これはその心理描写がメインの心理サスペンス。読み応えがあった。果たして女性作家の死は他殺だったのか、誰がどうやって殺したのか。なぜ、殺したのか……。次々暴かれる一人一人の秘密、一転また一転。ただの他愛もないお喋りのはずなのに、最後の最後で謎の死の真相が浮かび上がってきたときの感触はなんとも言えない。そしてそこで終わらせずにもう一幕二幕あるオチ。
 作中で登場人物たちが語る小説論、作家論も面白かった。恩田さんの考えが投影されているんだろうなぁ、とファンとしても興味深い。作中でメロドラマについて言及しているんだけど、この本を出版した後実際に恩田さんメロドラマな内容の本(『ライオンハート』)を出してるし。
 あ、それと、作中にはそれはそれは美味しそうな料理が出てきて食欲をそそった。読んでるとお腹が空いた(笑)
2007.02.26 Monday * 14:00 | 恩田陸 | comments(0) | trackbacks(0)
* スポンサーサイト
2011.01.19 Wednesday * 14:00 | - | - | -
Comment









Trackback URL
http://12key.jugem.jp/trackback/256
<< アカデミー賞生中継 | main | 「サヨナラ」 >>