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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン』小路幸也
 『東京バンドワゴン』の二作目。今回の話の中にも未解決の出来事があったり、惹きの強い終わり方であったりするので、次作が出ることも決定してるんでしょう。なのでもう「バンドワゴン」シリーズと言ってもいいかな。

 東京下町にある明治創業の古本屋「東京バンドワゴン」。大黒柱であり頑固な店主の堀田勘一、その一人息子の我南人(がなと)、彼の長男・紺、長女・藍子、次男・青、紺の奥さん・亜美、青の奥さん・すずみ、藍子の娘・花陽(かよ)、紺の息子の研人(けんと)、あとは猫が四匹、犬が二匹。この大家族が繰り広げる本と人情にまつわるエピソードの数々。語るのは既に物故した勘一の妻で幽霊のサチ。
 今回は季節ごとに話が綴られています。
・「冬」…中身をくりぬかれた古書と置き去りにされた赤ちゃんの話。
・「春」…売った本を変装して一冊ずつ買い戻しに来る客と常連客・藤島の話。
・「夏」…幽霊と話す少年と長い長い年月を経て思わぬ人と再会を果たす話。
・「冬」…マードックさんと藍子のイギリス行きと堀田家に新しい家族が増える話。

 相変わらずのホームドラマっぷりにほっと息をつける作品。のんびりゆるゆると読むタイプの本。ここにあるのは「LOVE&PEACE」。ホームドラマを緊張感いっぱいで見ることってないですもんね。またこの東京バンドワゴンに面々に会えたんだなあと古馴染みの一家の話を聞くような、そんな感じです。
 前作で青と結婚したすずみさんは、もうすっかり堀田家に馴染んでます。義姉である藍子や兄嫁である亜美とも、とっても仲良くやっていて羨ましい限り。なかなかこんな風に早々と嫁ぎ先に溶け込んで本当の家族のようになるのって難しい。
 一番印象に残ったのは「夏」の話だけど、多分メインの読みどころである再会話よりも、私は夜中にひとりで幽霊と喋る男の子の話のほうが強く残ってます。おばあちゃんは、どうしてもあの男の子のことを理解できないようだったので。彼が後に素敵な話を書く作家にでもなったら、この時のことを思い出してようやくわかってくれるのでしょうか。研人と仲良くなって、これからも彼には出てきて欲しいな。
 全体的に見ると、前作のほうが面白く感じました。二作目ってことで、登場人物たちに対する親近感はあるのだけれど、持ち込まれる謎が前作のほうがわくわくしたし、堀田家に関することも、今回の秋実についてより前回の青の母親についてのほうが読み応えがあった。

【このシリーズの感想】
 『東京バンドワゴン』

 本ブログ 読書日記
2007.07.03 Tuesday * 14:16 | 小路幸也 | comments(2) | trackbacks(3)
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2011.01.19 Wednesday * 14:16 | - | - | -
Comment
こんにちは。
堀田家の人々と再会できたら、明るい気持ちになれました。
ほっと息をつけて、のんびりできるのがいいですね〜。

風邪の具合…まだ咳がおさまらないのですね。お大事になさってくださいね。
| 藍色 | 2007/07/20 10:29 AM |
こんにちは。
風邪のほうは気長に治していきます。暑かったり冷え込んだりする時期なんで、なかなか抜けないですねー。
二作目にして既にご近所さん的な親しみが持てますよね。
まさに、気がつくとついつい見てしまうホームドラマのようです。
| たかとう | 2007/07/20 7:26 PM |









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