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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『普段に生かす にほんの台所道具』吉田揚子
評価:
吉田 揚子
技術評論社
¥ 1,554
(2007-10-06)
 道具は使ってこそ、そのよさがわかる。(「日本の道具で作る食事」より)

 日本の食卓の音といえば、台所からトントンと聞こえてくる包丁とまな板の音。ぐつぐついう鍋から流れてくる美味しそうな匂い。そういうイメージがあります。今は随分様変わりして、台所というよりシステムキッチンが多く、食材や道具も洋風なものが増えたけれど、懐かしく思い浮かべるのはそんな風景。
 私が子供の頃はまだまだ和風な造りの家が多く、お勝手でひとり黙々と作業をしている母親の後姿があったものです。菜っ切り包丁に木のまな板、せいろ、簀巻き、すり鉢とすり粉木、鰹節削り箱、飯台に手ぬぐいなんてものがそこにはありました。よく「ちょっと、すり鉢押さえてて」なんて言われて手伝ったものです。
 鰹節を削るのが好きだったんですが、なかなかシュッシュと上手く薄くは削れないんですよね。ガッシャガッシャやって木屑みたいになっちゃう。鰹節を二本、拍子木みたいにカンカン鳴らして遊んで怒られたこともしょっちゅうでした。今じゃ袋に入っている花鰹を買って、自分で削らなくなっちゃったなあ。すり鉢もあんまり使わないなあ。簀巻きで飾り巻きも作ってないなあ。飯台にご飯移して寿司飯作ることもしてないなあ。
 なんだかものすごく勿体ないような、寂しいような気持ちになってきました。

 この本は、日本に昔からあった22種類の台所道具を取り上げ、その使い方、選び方、手入れの仕方、それを使った料理のレシピ、そしてそれが出来た経緯から当時の日本の暮らし、作り手の方のお話まで、実に幅広く語られています。道具の説明やレシピなどが絵で図解されているんですけど、これがまたほっと温かみのある絵でいいんですよ。眺めているだけでも楽しい。包丁の項目にある飾り切りなんかは、知らないものもありました。ねじりこんにゃくはよく作るけど、ひまわりウインナーって初めて見たかも。
 ついつい時間短縮や手間を省けるものへと目が移ってしまいがちですが、日本の道具は本来造りもシンプルで無駄がなく、電気も使わなければゴミも出ない優しいものばかり。普段は親の代からの木のまな板と菜っ切り包丁を使っていますが、これを読んで、子供の頃母から教わったいろんな道具を、もう一度使おうかなと思っています。人にプレゼントするのにもいい本かも。

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2008.06.17 Tuesday * 19:06 | 国内その他 | comments(0) | trackbacks(0)
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2011.01.19 Wednesday * 19:06 | - | - | -
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