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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『贖罪』湊かなえ
評価:
湊 かなえ
東京創元社
¥ 1,470
(2009-06-11)

 これで、私の罪は、償えたのでしょうか?

 自慢できるものは“日本一きれいな空気”くらいしかないある田舎町。夕方六時には帰宅を促す「グリーンスリーブス」のメロディが鳴り響く。そんな町で一人の少女が殺された。事件直前までその子と一緒に遊んでいた4人の少女達は犯人らしき人物を目撃していたにもかかわらず、その顔を具体的に証言することが出来なかった。犯人は捕まらず、時効が間近に迫っている。少女達は大人になりそれぞれの人生を歩んでいたが、実はみな、被害者の母親から投げつけられたあまりに苛烈な言葉に縛られていた――。

 これもまた前作に引き続きイヤミス(嫌な気分になるミステリ)ですね。湊さんはこの路線をとことんまで突き詰めるのかな。人の底意地の悪さとか悪意とかがじっとりと滲んでくるような話なんだけど、その語り口に引き込まれてページを繰る手は止まりません。けど、ヤな話なんだよなあ。読んでて決して楽しくも幸せにもなれない。だからといってもつまらないかというと、これが面白い。私にとって湊さんの作品は、嫌なもの見たさなところがあるのかも。
 まだ小学生だった4人は、ここまで人生を狂わされるほどのことはなにもしていないし、被害者の母親にこんな酷いことを言われなきゃならない落ち度もない。みんなが不幸のスパイラルに陥っていくさまは、読んでいてどんよりしてきます。ラストにちょっとした救いのようなものがあるのですが、逆にそれは必要なく感じました。もう、ここまで嫌な話だったんだから、ラストもどかんと悲惨なことが起こって呆然として本を閉じたほうが、いっそ清々しいんじゃないかと思ったから。犯人についても最後まで書いてほしかったな。
 面白いし引き込まれるんだけど、好き嫌いがはっきりわかれる作品だと思います。逆に、これを面白く読んでくれそうなのは誰だろう、と考えてみるのも面白いかも。

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2009.08.31 Monday * 01:23 | 国内ミステリ | comments(0) | trackbacks(2)
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