* スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『身の上話』佐藤正午
評価:
佐藤正午
光文社
---
(2009-07-18)

 この主人公の流され方に、自分は違うと言い切れますか。

 ある男が妻ミチルの身の上話を語る体で進んでいく物語。ミチルは職場の昼休みに不倫相手を見送りに行ったまま、飛行機に乗って東京へ行ってしまう。職場の同僚たちに頼まれた宝くじを持ったまま。それが彼女の人生を大きく変えてしまうとは露ほども思わずに。
 中盤までずっとミチルにイライラさせられるんですが、それでも先が気になって一気に読みました。ミチルは根っからの悪人ではないと語り手は言うのですが、流されてしまうところはいいとして、物の考え方が自己中心的で横着なんですよね。なんかもうミチルが好きになれなくて、でも宝くじがどうなるのか気になるし、ともやもやしながら読みました。語り手は一貫してミチルの話をし続けて、彼本人の話は最後の最後にならないと出てきません。彼は一体誰で、なぜミチルの身の上話をしているのか。そこが明らかになると同時に、それまで語られていた身の上話からある真相が見えるところが面白かったです。

にほんブログ村 本ブログへ
【ほんぶろ】〜本ブログのリンク集
JUGEMテーマ:読書
2009.11.06 Friday * 00:43 | 国内ミステリ | comments(0) | trackbacks(4)
* スポンサーサイト
2011.01.19 Wednesday * 00:43 | - | - | -
Comment









Trackback URL
トラックバック機能は終了しました。
身の上話【佐藤 正午】
この主人公の流され方に、自分は違うと言い切れますか。人間・人生の不可思議をとことん突きつめる、著者の新たな代表作の誕生。
| 本・月のうさぎ堂 | 2009/11/12 12:40 AM |
とんみんくんの読書履歴
この主人公の流され方に、自分は違うと言い切れますか。人間・人生の不可思議をとことん突きつめる、著者の新たな代表作の誕生。
| とんみんくんの読書履歴 | 2009/11/14 10:56 PM |
身の上話<佐藤正午>―本:2010-32―
身の上話クチコミを見る # 出版社: 光文社 (2009/7/18) # ISBN-10: 4334926711 評価:95点 凄い。 ストーリーも面白かったが、それよりも一分の隙もなく流れるような文章で先を読むのを急がせていく語りの凄さに感服する。 電車を降りても読むのがやめられず、ホーム
| デコ親父はいつも減量中 | 2010/08/29 8:25 PM |
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
| - | 2011/07/16 11:07 PM |
<< 『秘密 ―トップ・シークレット― 7』清水玲子 | main | 『初恋ソムリエ』初野晴 >>