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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『彩雲国物語――花は紫宮に咲く』雪乃紗衣
彩雲国物語―花は紫宮に咲く彩雲国物語―花は紫宮に咲く
雪乃 紗衣

角川書店 2004-07
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おすすめ平均

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 長年の夢を叶え、晴れて彩雲国初の女性官吏となった紅秀麗。突然の大出世に驚いた街の人々からはちょっと敬遠され気味で、ショックを受けたりもしたけれど、ぐっとこらえて新しい環境に乗り込む決意をする。…が、バリバリ男性社会の外朝は秀麗に冷たくて、正式配属前の新人研修もなんだか前途多難。相変わらずな王様のすっとぼけた求愛をかわしつつ、ついに秀麗の戦いの幕が上がる!?大人気極彩色ファンタジー第3弾。(「BOOK」データベースより)

 彩雲国物語の3巻目。
 第一巻で、なにか思うところありそうな描写のあった李絳攸の生い立ちがわかります。といっても、これがメインではありません。本筋は、秀麗が見事国試を通り、しかも第三位の“探花”だったことから朝廷内で様々ないじめにあって虐げられながらも彼女の実力と近しい人たちの励ましとで次第に認められるようになってゆくところにあります。でも、印象に残ったのは李絳攸とその養い親のエピソードなんですよね。一巻目から、このシリーズには近親者や友人に対する情の濃さが強く打ち出されているように思います。みんなほんっとうに兄だの義父だのが大好きなんですよ。時折、濃すぎて自立できない人たちの集まりかと引きそうにもなるけど、見ようによってはそのラブラブ大好きパワー大放出ってのは全部わかった上でのレクリエーションとも取れて、その微妙なバランスの上にこの本の面白さの一端があるのかもしれません。
 秀麗の叔父である紅尚書たちの出番がたくさんあり、秀麗の父が家督を継がなかった紅一族との過去のやりとりなどがわかったのも、物語の地盤が少し固まった印象です。藍家と紅家は二大貴族ですから、彼らの内情がわかると朝廷や各地の権力図みたいなのがちょこっとだけ頭に浮かぶようになるので、こういった背景に筆を割いてくれると嬉しい。
 新キャラもいろいろ登場しました。中でも国試第一位の“状元”で合格した杜影月がこれから活躍してくれそう。彼はまだ子供で、それまでの史上最年少記録を持つ李絳攸を大きく下回る年齢での合格もすごいのですが、彼の持つ秘密もまたスゴイ(というか、面白い)。彼が加わったことで、劉輝や軍が出てこない場所でのアクションシーンも出せるようになったんじゃないでしょうか。浪燕青みたいに。
 逆に、だんだんと劉輝が身動き取りにくくなってきましたね。それだけ王としての責務やいなければいけない場所というのが出てきたということなんですけど、秀麗との距離は次第に開いていくことでしょう。やっと、男性として自分が秀麗を想っているということは認識させることができたようですが、まだまだ道は通そうだしライバルも多そうです。秀麗を他の官吏たちに認めさせる件は格好良かったんですけどね。
2006.08.15 Tuesday * 18:43 | ライトノベル | comments(0) | trackbacks(0)
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2011.01.19 Wednesday * 18:43 | - | - | -
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