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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『隣のヒットマン』
B000BX4AOI隣のヒットマン
ブルース・ウィリス ジョナサン・リン マシュー・ペリー

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2005-11-12
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 海外ドラマ「フレンズ」大好きな私は、主人公オズを演じているマシュー・ペリー見たさに手に取りました。マシューは「フレンズ」でチャンドラー役を演っていた俳優さん。もうもう、チャンドラー大好きなんですよ〜。アメリカではジョーイの人気がダントツだそうですが、チャンドラーのあのしょーもないジョークとかモニカとのやり取りとかは、何度見ても笑えます。もちろんフレンズ全員それぞれ面白くて素敵なんですけどね。
 歯科医のオズ(マシュー・ペリー)夫婦の仲は最悪、お互いに殺したいほど冷えきっていた。そんなある日、彼等の家の隣に、伝説の殺し屋ジミー・チュデスキ(ブルース・ウィリス)が引っ越してきて……。恐れおののく夫をしり目に、妻ソフィ(ロザンナ・アークェット)は、彼の居所をジミーを敵視するマフィアのボスに密告し、発見料を貰おうとオズに吹っかけるが、それはとんでもない殺人ゲームの始まりだったのだ?!

 マシューが出ていることからコメディだろうなと思って借りたので、肩透かしを食った感もなく、それどころか「お? 結構ハードボイルドな部分もあり?」と驚きました。もっと軽くてギャグ一辺倒のスラップスティックコメディだと思っていたので。
 ジミーが殺し屋だと知って恐る恐る接していたオズが、マフィアに彼の居場所を教えろと言われても口を割らないところに意外な男気を感じました。腰は引けてましたけど(笑) コンゲームのように騙し騙されというほどではないのですが、テンポの良く話が二転三転するので飽きずに見終わりました。ドンパチやるシーンもあって人が死んだりもするのですが、コメディタッチなので重たくないし、それまで腰抜け(失礼/笑)だったオズが愛する女性の為にある提案をするところに「へええ〜」と思ったり。ラストも私の望んでいた終わり方だったので、後味が良かったです。
 テンポ良く話が進むと書きましたが、逆に言えばそこが説明不足・描写不足の感もあります。「え? もうそんなに仲良くなっちゃってたの?」とか「奥さんのことはそれだけかい!」とか。
 全体的には、可もなく不可もなくといった出来でしょうか。肩の力を抜いて見たいときとか、私のようにマシューに思い入れがあって、彼のコミカルな演技に満足している分には十分楽しめる映画です。
 
 ・隣のヒットマン@映画生活
2005.11.29 Tuesday * 00:46 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『ゆめつげ』畠中恵
4048735594ゆめつげ
畠中 恵

角川書店 2004-10
売り上げランキング : 3,438

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 江戸は上野の端にある神社で神官を務める粗忽な兄としっかり者の弟。兄には夢告(ゆめつげ)すなわち、夢によって未来を占うことが出来る能力があった。その噂を聞きつけて舞い込んで来たのが、大店の行方不明の一人息子の行方を占ってほしいという依頼だったのだが……。

 若旦那シリーズとは違って妖怪変化の類は出てきません。主人公は神社の神官。最初はかる〜く読み進めていたのですが、次第に幕末という時代と神官という特殊な立場が絡んできて、意外な方向に話が展開していきました。そのせいか若旦那シリーズのようなほのぼのとした雰囲気ではなく、結構シリアスで、大店の息子が云々よりもそっちのほうが面白かったな。
 キャラクターとしては、おっとりした兄の弓月としっかり者の弟というのが良いコンビ。けど、その他の登場人物たちは影が薄かった。ストーリーに筆を割いた感じ。江戸末期の神社及び神道の立場というものには、とても興味がもてました。
2005.11.28 Monday * 00:44 | 国内その他 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『宇宙戦争』
B000BC8IYW宇宙戦争トム・クルーズ H.G.ウェルズ スティーブン・スピルバーグ パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2005-11-09売り上げランキング : 5Amazonで詳しく見る by G-Tools

 賛否両論分かれるというこの映画。ひとことで言うと、私は「賛」ですね。
 「こういうSF映画を見たかったのよ!」と。

 この映画は、1898年にH.G.ウェルズが発表したSF小説の金字塔『宇宙戦争』を映画化した1953年版「宇宙戦争」をリメイクした作品。観に行くにあたっては、100年以上前の原作ってことを忘れないほうがいいかも。話のオチなどに不満を持つ人が多いようですが、原作と同じオチで作ってあるところにスピルバーグのリスペクトが感じられました。
 地球人を次々と殺戮していく異性人の乗り物「トライポッド」のデザインなんて、すごく上手く原作のイメージを壊さずに、且つ今風な部分も含んだものになっていると思います。ノスタルジックですらある。

 今から70年ほど前に放送されたラジオドラマで、「これはフィクションです」というオーソン・ウェルズのナレーションで始まったにもかかわらず、リスナーが本当に今火星人襲来が起きているのだと勘違いして全米が混乱に陥ったというエピソードは、あまりにも有名ですよね。そのとき人々を恐慌状態にしたのは、ひとえに有無を言わせず圧倒する恐怖感だったのじゃないでしょうか。
 ある日いきなりソレは始まって、有無を言わせずにじゃんじゃか人間が殺戮されていく。なにが自分たちを襲っているのかもわからないまま逃げ惑う人々。襲いくるエイリアンたちをハンサムで超人的なヒーローがやっつけてくれるわけでもなく、科学の知識もなけりゃ武道派でもなく、ましてや天才的なハッキングの才能もない一市民にできるのは、ひたすら逃げることだけです。この映画の主人公はそうした普通の(いや、普通よりもダメダメっぽいか?笑)無力な父親。その彼の視点で描かれているので、終始一貫して場面が彼から離れることはありません。首都や他国がどうなっているのか、軍部はどう対処しているのかなんてのは出てこない。自分たちの町で起こっていてもおかしくないと錯覚させるように、有名な建造物や場所が特定できるものは映らない。それが見ている私に、主人公と同じ立場に立たされたような気にさせました。「この後どうしよう、どこへ逃げたらいいんだろう」って。

 家族を守るためには友人を見捨てたり、人を手にかけたりしなくちゃならないかもしれない。極限の状態で、他人まで庇う余裕はないし。人としてのモラルやタブーが削ぎ落とされていく、そういう怖さもありました。SFよりもパニックムービー寄りかな。主人公達の乗った車に群集が押し寄せて襲い出すシーンは、人間の怖さを感じます。エイリアンには圧倒的な力の差と未知のものに対する恐怖を、群集には自分の中にも潜んでいるだろう見たくない醜い部分に対する怖さを。その中でも一番ドキドキして怖かったのは、トム・クルーズが娘のダコタ・ファニングに、目を閉じ耳を両手で塞ぐよう言いつけた後で「ここで待っておいで」と扉の向こうへ姿を消すシーン。あれは……。
 スピルバーグは、この映画について公開時に「怖い映画を撮りたかった」と語っていました。見る者が恐怖する映画を、と。そういう意味ではこの映画は成功したんじゃないのかな。それともこんなに怖がって見ていた私は少数派なのでしょうか。

 私は映画館に足を運んで見たのですが、映像の迫力と音響の凄さに圧倒されて、息つく間もなく映像に見入ってました。残酷なシーンも結構あります。なにせ相手は人間を「駆除」しているわけですから、情け容赦がありません。食べようとした林檎の実についた砂を払い落とすように、あっけなく人が大量に消されていく。そもそも環境や生態系、身体を作り上げている細胞からしてまったく未知の生物に対して、「感情」ってもんを期待しちゃいけませんやね。
 ダコタ・ファニングの演技が凄くて完全にトム・クルーズを食ってました。ティム・ロビンスの演技も良かった。
 あと劇中で、「大阪ではトライポッドを2体やっつけたらしい。日本人にできて俺達にできないはずがねえ」ってな台詞が出てくるんですが、東京じゃなくて大阪人がやっつけたってところに妙に納得してしまいました(笑) 火星人=タコのお化けっていう今までの概念から派生して、「たこ焼きにでもして食べちゃったのか?」とか考えてひとりで笑いそうになりました。

(ここから先はネタバレに抵触しています。未見の方はご注意くださいね)

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2005.11.26 Saturday * 00:38 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『EDGE』とみなが貴和
4062554356EDGE(エッジ)
とみなが 貴和

講談社 1999-10
売り上げランキング : 121,410

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 プロファイリング──それは、犯行現場に残された遺留品や犯行手口そのものなどから犯人像を特定していく捜査方法である。世紀末の東京。超高層建造物ばかりを狙った連続爆破事件が、世間を震撼させていた。「黄昏の爆弾魔(ラグナロク・ボマー)」と名付けられた犯人の狙いはなにか!? 手がかりのつかめぬまま、警察はある民間の心理捜査官(プロファイラー)に協力を要請した。若き美貌の天才心理捜査官・大滝錬摩。

 ホワイトハート文庫のイメージからは、ちょっと想像のつかないタイプのサスペンスストーリー。犯人側の心理描写と、それを追跡していくプロファイラーの心理描写に重きを置いてあって、ぐいぐいと惹きこまれました。プロファイリングは犯罪者の心にシンクロしていく作業。黄昏の爆弾魔の描く崩壊の図を、いつしか私も美しい風景画のように読んでしまっていました。アブナイアブナイ(笑)

 錬磨は一見美青年に見える女性で、女を捨て去ろうとしてる彼女の過去が気になります。ここではまだ明かされていないけど、なにかありそう。そして彼女が世話をしている相棒の宗一郎は、三年前とある事件で錬磨を庇い、銃弾で脳に損傷を追って現在は5歳児程度の知能になってしまっています。彼の存在が、錬磨を塞ぎこませたり救ったりするのですが、彼を通して錬磨がどう変わっていくのか、全くの別人として生きる現在の宗一郎をどう受け入れていくのかが、このシリーズのメインテーマですね。錬磨は昔の宗一郎の影ばかり追ってしまってますけど、今の宗一郎は記憶もないし知能も子供だしで、全くの別人。そこのところ、お互いにどう理解し折り合いをつけていくのかな。気になります。宗一郎もいつまでも子供の精神年齢じゃないだろうし。成長しても以前の彼になるわけでもないだろうし。

 あ、そうそう、この宗一郎には超能力が備わっていて錬磨を助けたりするのですが、この能力ないほうが話としてすっきりしていいのにな、と思いました。プロファイリングをメインで書いているところに念動力やテレパシーの使える宗一郎が出てくると、錬磨のプロファイリングシーンの印象が薄れてしまう気がします。
 あと何冊か出ているようなので、このシリーズちょっと読み進めていってみます。
2005.11.25 Friday * 00:36 | ライトノベル | comments(0) | trackbacks(0)
* 『第八の日』エラリイ・クイーン
4150701067第八の日エラリイ・クイーン 青田 勝 早川書房 1976-06売り上げランキング : 174,863Amazonで詳しく見る by G-Tools


 ハリウッドでの仕事を終えニューヨークへと帰ろうとしていたエラリイ・クイーンはネバダ州の砂漠の真ん中で道に迷い、クイーナンと呼ばれる外界から隔離された独立社会に足を踏み入れてしまう。そこでは時の感覚すらも忘れた人々が「教師」と呼ばれる指導者の下、自給自足の生活を営んでおり、犯罪とは全く無縁の世界を送っていた。しかし、そのクイーナンで雑品係の男がハンマーで頭を殴られ殺害される事件が起こる。半世紀も犯罪が起きたことがないその村には当然警察組織も無い。エラリイはひとり事件の解決に当たるのだが……。

 厳密に言うと、この話はダネイとリーによるエラリー・クイーンが書いたものではなく、ダネイがプロットをまとめ、それをSF作家エイブラハム・デイヴィッドスンが小説化したものです。そして数あるクイーン作品の中でも異彩を放っています。
 まるで旧約聖書の世界を髣髴とさせるクイーナンという村。そこを舞台に宗教をベースにした物語が展開されていきます。日本人(というか、クリスチャンでない者)には、旧約聖書や新約聖書の世界は下地として刷り込まれていないせいか、いろんな書評サイトを覗いてみると、「よくわからない」「宗教観が理解しにくい」といった感想が目立ってあまり好意的な感想はなかなか見受けられないのですが、私は実はこの話が好きです。

 確かに、国名シリーズのようにエラリイらしい完璧なロジックの推理ものとは、まるで違います。そういうのを求めてこれを読むと、「エラリイらしくない」と不満が出るかもしれません。でも私は、この本で静かに語られる平和な村の善良な人々の暮らしぶりと、そこで起こってしまった事件の結末を見届けたい気になるんです。この話は普通のミステリとは視点が違うのじゃないでしょうか。
 人々はみな本当に善良で、私利私欲の為に人を殺す者などいないように見える。
 でも、事件は起こった。
 そして、謎は解かれなければならない。
 犯罪に関してはプロであるエラリイが指紋を取ったりアリバイを聞き込んだりと、いろいろと科学捜査を行うけれど、それがとても浮いて見えるんです。なんのためにそんなことを暴き立てるのかと、もういいじゃないかと思えてきて。謎を解くのが面白くて読んでいるはずのミステリなのに。

 そして暴かれた真相と犯人が最後に選んだ道は、カタルシスよりも静かな悲しみを誘います。もうここは、理想郷ではなくなってしまった。
 謎を解いたエラリイでさえ、深く後悔します。
 見方を変えると、宗教色に彩られたクイーナンという不思議な村は、この作品をミステリたらしめるための仕掛けのひとつなのかもしれません。文明社会の中ではありふれた殺人も、この理想郷でなら激しいギャップを伴った真相となりえる。そしてそんな村が存在しているのが、第二次世界大戦中だなんて。この大戦中という時代設定も、ラストに明かされる「ムクーの書」の正体の禍々しさを強くひき立てています。クイーナンの人々が大切に大切に崇めていたその本は――。

 エラリイにいつもの鋭い冴えがなく、こんな事件にここまでてこずるのも珍しいのですが、その理由であるハリウッドでの戦争絡みの仕事の記述も、この書名が明かされてみると「ああ、あれも伏線だったんだ」と気づきます。
 初めて読んだときにはこのラストに衝撃を受け、「ここまでやるか!」と思ったものでしたが、再読してみるとその本の正体がわかることで更に深い悲しみと物語の終幕を感じました。
2005.11.22 Tuesday * 00:29 | エラリー・クイーン | comments(0) | trackbacks(0)
* 『影』アンデルセン
4566021769
ハンス・クリスチャン アンデルセン Hans Christian Andersen John Shelley

評論社 2004-12
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 暑い国にやって来た或る学者の「影」が、ある晩学者から離れ、隣の娘の部屋へ行ったきり帰ってこなくなる。数年後、金持ちの人間の服装で現れた「影」は、学者に「私と一緒に旅をし欲しい」と言う。ともに旅に出るのだが……。

 「あなたの知らないアンデルセン」とシリーズ名にあるとおり、今まで知らなかったお話です。ブラックですよー。オチを言ってしまうと楽しみが激減すると思うのでそれには触れませんが、ブラックで深い…かな。昔話とは違って現代の設定でも充分通じる。「世にも奇妙な物語」あたりでドラマ化しても不思議じゃない話。この「あなたの知らない〜」シリーズ、他のも読んでみたいな。
2005.11.19 Saturday * 00:27 | 絵本・児童書 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『恋愛適齢期』
B000B63CW6恋愛適齢期
ジャック・ニコルソン ナンシー・メイヤーズ ダイアン・キートン

ワーナー・ホーム・ビデオ 2005-09-30
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 熟年プレイボーイハリーと年下の医師ジュリアンの間で揺れる中年の劇作家エリカの恋心を、魅力たっぷりに描いた大人のラブコメディ。

 ラブコメ女優というと真っ先にメグ・ライアンが思い浮かびますが、この映画のダイアン・キートンもとってもキュート。50過ぎの女性の強さや弱さや可愛らしさが全編に漂っています。
 ジャック・ニコルソンもいいのだけれど、やっぱりダイアンに目を惹かれるのは同じ女性だからでしょうか。第一印象は最低のハリーといつしか惹かれあってエッチまで進んだ後、エリカが泣き出すシーンが印象的。「もうこんなことなんてないのだろうと思っていた」と。
 この台詞が胸にストンと突き刺さりました。私はまだそこまでの歳じゃないけれど、「私はもう、誰かを好きになって、誰かに愛されることなんてないのかも……」そういう不安とか諦観とか淋しさってわかる気がする。こういう台詞が出てくるあたり、やはり女性の監督さんが撮った映画ですねえ。

 その後いろいろあって、ハリーに別れを告げた後何日も何日も泣き続ける彼女がまた可愛い。恋に破れはしたものの、言葉は次から次へと溢れ出して、それをすべて新しい劇へと綴るのは劇作家の性なのか。寝ても醒めても号泣、食事をしようとキッチンに立っては号泣、海辺を歩いては号泣、パソコンの前に座って一文字書いてはまた号泣といった具合。それでもちっとも鬱陶しく見えないんですよ。わんわんと泣く姿が子供みたいで。もうほんと、見事な大泣きっぷり。あんな風に手放しで思いっきり泣いてみたい。(いや、泣かされるのはゴメンですが/笑)
 彼女はこの恋を劇にし、その中で不実なハリーを笑い者にします。そこのところのやり取りが、若者の恋愛と違うなぁ、と見ていて思いました。若かったらそんなこと絶対に許せないでしょ。ハリーもエリカも。
 ラストはラブコメらしくハッピーエンドですが、その前後がまたいいんです。ジャック・ニコルソンの演技にぐっときます。

 それにしてもダイアン・キートン素敵だった〜。あんな風に歳を重ねていきたいものです。

 ・恋愛適齢期@映画生活
2005.11.17 Thursday * 00:25 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『いぬのえいが』
B0009J96AMいぬのえいが プレミアム・エディション
中村獅童 伊東美咲 宮崎あおい

ジェネオン エンタテインメント 2005-08-24
売り上げランキング : 231
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 もひとつ映画のお話を。
 昨夜、日テレで放送していた「いぬのえいが特別版」。
 こちらは「砂と霧の〜」とは違って、涙うるうる鼻水ずるずるしながら見てました。私も昔犬を飼っていたことがあるので、「あ〜そうそう、こういうことするよね」とか微笑ましく思ったり懐かしかったり、そしてその犬が亡くなったときのことを思い出したり。犬って、飼い主を好きで好きでしょうがないっていうのを態度で示してくれるところが、いじらしくて好きです。こっちが弱ってると、くぅ〜んて鼻を鳴らしながら慰めに来てくれるところとか。
 そういや、「トリビアの泉」で三度ほど、「飼い主が悪の組織に連れ去られたらどうするか?」みたいな実験をやってましたね。あれ好きだなあ。おかしいやら可愛いやら。あれ見てるとまた犬を飼いたくなります。犬に限らず、動物は愛情を注いでくれた人を裏切らないから、こっちも誠実に対応しなくちゃって思います。
 ・いぬのえいが@映画生活
2005.11.16 Wednesday * 00:23 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『砂と霧の家』
砂と霧の家 特別版
B000758XUWジェニファー・コネリー アンドレ・デビュース三世 ヴァディム・パールマン

ジェネオン エンタテインメント 2005-03-04
売り上げランキング : 15,966

おすすめ平均 star
star運命のいたずら
star一言で言うと・・・
starあんまりだー、と泣きながら見た

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 元空軍大佐の亡命イラン人ベヘラニーは競売で丘の上に建つ一軒の家を買った。しかしそれは役所の手違いで接収されたものだった。元の持ち主であるキャシーは取り返そうと手をつくす。アメリカでの生活の最後の希望である家にしがみつくベヘラニーと、新たな恋人との関係に溺れながらも家族や夫との思い出としての家に執着するキャシー。互いの意地、誤解、偏見が重なり、争いは泥沼化する。だが利己的な感情に気づき、事態は収集に向かうかと思えたが…。身内への愛情と他人への無理解。きわめて人間的なふるまいが招く悲劇。

 なんでしょう、このもどかしいような歯痒いような、それでいてどうすることもできない気持ちは。「世界を泣かせた映画」という触れ込みで見たのですが、いわゆる「泣ける映画」とはまるで違いました。
 キャシー(ジェニファー・コネリー)の自分の家を取り返そうとする気持ちもわかるし、亡命軍人ベラーニ(ベン・キングズレー)の残り少ない財産をこの家の転売にかける気持ちもとてもよくわかる。どちらかというと、私はキャシーに対してやや冷たい見方をしていました。彼女がちゃんと役所からの税金滞納による勧告通知を読んでいれば、この悲劇は避けられたのに、と。
 夫に去られ仕事も収入もないキャシーはある意味弱者です。そして、高い社会的地位を投げ打ってアメリカへと亡命してきたのに、人種的偏見から日雇いの肉体労働しか働き口のないベラーニもまた弱者です。ふたりが縋るものは、このひとつの家しかなくて、そしてそれを手放さぬよう必死で互いを突き放そうとしている。悪者は誰ひとりとして出てこないのに、全員が不幸になってしまう。本当の悲劇です。このふたりがそうまでした理由が単なる感情のもつれだけではないのが、淡々と差し挟まれる周囲の様子や景色から伝わってきて、そのどうにもならなさ感がもやもやと胸に募って。
 個人の事情をみずに家を競売にかける役所の機械的な事務機能や、自由の国を謳って亡命人を受け入れておきながらまともな職にありつくことのできない国、移民や亡命者に対して横暴な警察。社会的背景のどれもが彼らを悲劇へと追い込むのです。キャシーと恋愛関係になった警察官が彼女に肩入れすることで、物語は更に悪い方向へと進んでいく。この人物が、なんだかアメリカという国を体現しているようにも思える。

 印象に残ったのは静かに映し出される景色が、美しいのにどこか重たく暗い色合いをしていたことです。冒頭の、砂が舞う道路と霧の流れる家の景色がこれから始まる物語の暗雲を示しているようで、心して見ることはできたんですけどね。
 ベラーニが家族に内緒で肉体労働に励み、家に着く手前の公衆トイレでスーツに着替えるところはせつないです。頑張っても頑張っても報われないやるせなさが、見ていて辛い。

 哀しい映画です。でも、涙を流すような哀しさではなくて、「ああ……」と嘆息してそっと手で顔を覆いたくなるような、そういう哀しさでした。

 ・砂と霧の家@映画生活
2005.11.16 Wednesday * 00:18 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『アメリカン・プレジデント』
B0006HBL3Wアメリカン・プレジデント
マイケル・ダグラス ロブ・ライナー アネット・ベニング

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2005-01-01
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 三年前に妻を癌でなくした男やもめのアメリカ大統領が、環境協会の政策担当者である女弁護士と恋に落ちる。大統領選挙の大事な時期に。二人の仲をマスコミに取り沙汰され、ライバル候補者には中傷攻撃をされ、支持率も低下。大統領の椅子を取るか、愛を取るかの選択を迫られる。

 マイケル・ダグラスも好きなのですが、国政担当役のマイケル・J・フォックスが好きで、彼が出てくるたびにそっちに釘付け。
 話の筋は、ロマンチックなラブストーリー。ちょっと簡単に恋に落ち過ぎな感もありますが、恋ってそういうものさと言われればしょうがない(笑) 初めてのデートの時に彼女へ花を贈ろうとして四苦八苦する、ちょっと世間と感覚のずれた大統領が可愛いです。途中ちょこちょこふたりに障害がありますが、それほど深刻な感じはしないので見ていて安心できます。ラストはやっぱりアメリカ映画だなあ、と。大統領カッコイイ!……のはいいんですが、それでいいのかアメリカ?とツッコミも入れたくなりました。
アメリカン・プレジデント@映画生活
2005.11.08 Tuesday * 12:36 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)

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