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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* ハロウィンと『E.T.』
E.T. (1982年版)E.T. (1982年版)
スティーブン・スピルバーグ キャスリーン・ケネディ ヘンリー・トーマス

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2006-06-23
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 ハロウィンの本の感想でも、と思ったけどちょっとかえて『E.T.』の話でも。
 いわずと知れたSF映画の名作ですが、この映画の中の有名な自転車に乗って空を飛ぶシーンって、ハロウィンの日の出来事でしたよね。
 帰るために自分の星と交信したがるE.T.を、主人公のエリオットがなんとか家から連れ出すためにハロウィンの仮装に紛れさせる。お兄ちゃんは頭に斧が刺さった変な(笑)男の恰好をし、エリオットは顔にペインティングをしてマントを被ったお化けかなんかになって、E.T.は妹のガーティが扮した布を被ったお化け(中身はE.T.)の恰好で連れ出す。そのとき、豹に扮したエリオットのママが兄弟を見てはしゃいでパシャパシャ写真を撮り、そのフラッシュにびっくりしてE.T.がよろけちゃったり、道行く仮装の中にスターウォーズのヨーダの扮装をしている子を見たE.T.が、「トモダチ、トモダチ」とか言いながらよたよたと近づいていくのをエリオットが慌てて引き止めたりと、ちょこちょこ笑えるシーンが散りばめてありました。そのあたりが私は好きで、だからハロウィンが出てくる映画というと真っ先に『E.T.』を思い浮かべます。
 そして、あの有名な自転車で空を飛ぶシーン。
 私が見たのは1982年に日本で公開された時ですけど、当時の日本ではまだまだハロウィンの認知度は低かった。というか、ほとんど知らなかったなあ。けど、今なら、不思議なお化けや異界の者たちが集うハロウィンの夜に空を飛んだというのは、とても絵になる演出だったんだなあと思います。

 E.T.20周年アニバーサリー特別版@映画生活
2006.10.31 Tuesday * 17:51 | 映画 | comments(3) | trackbacks(0)
* ジャンドゥーヤの季節
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秋冬になるとお菓子の新商品がいっせいに発売されますけど、一番のお気に入りはここ数年ずっとこのDARSのジャンドゥーヤ。ヘーゼルナッツの香りがいいんですよね〜。
2006.10.28 Saturday * 17:21 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0)
* 文字・活字文化の日
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今日10月27日は文字・活字文化の日ってことで、ちょっと気合い入れて読んでみました。画像は読み終わった文庫の山。えーと、14冊かな。軽めのものだったんでさくさくと。でも本命はまだ手付けずになってます。寝る前に読もうっと。
2006.10.27 Friday * 21:13 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『天保妖盗伝 怪談岩淵屋敷』鳥羽 亮
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 天保2年。両国広小路には大小の見世物小屋が立ち並び、「お岩屋敷」と演し物名を幟に染め上げた「百鬼座」の姿があった。呼び込みの声は恐ろしげだが大した見世物ではない。実はこの一座、盗人集団の世をはばかる仮の姿なのだ…。(出版社/著者からの内容紹介より)

 「盗みはしても人は殺さず」がモットーの盗人一味“幽霊座”。盗みに入るのも金持ちの旗本ばかりの彼らには盗人なりの矜持があったが、ある時押し入った岩淵家で、彼らの立ち去った後に奥方と嫡男が惨殺されていた。しかも岩淵家では、彼らの盗んだ金品の倍の被害を訴えているという。いったい誰の仕業なのか。
 はじめのほうを読んだあたりで「はは〜ん、嵌められたな」という見当はつきます。あとは幽霊座の面々がどうやってそれを探り出し、自ら濡れ衣を取り払うかが見所なわけなんですが、意外とこつこつ真面目にひとつずつ当たっていって謎を解きほぐしていってました。軽業とか用心棒の先生の剣術でごり押しに聞き出すとかもなく、まるで町方の調査をそのまんま盗人たちがやってるといった感じ。真面目な人達だ。盗人だけど。
 彼らの特徴である、盗みに入る時に必ず幽霊や人魂をその家の者に見せるっていうのが、ちょっと変わってて面白いなあと思っていたら、それが最後の事件解決に色を添えてました。
2006.10.26 Thursday * 19:02 | 国内その他 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『愛についてのデッサン―佐古啓介の旅』野呂 邦暢
愛についてのデッサン―佐古啓介の旅愛についてのデッサン―佐古啓介の旅野呂 邦暢 みすず書房 2006-06売り上げランキング : 16403おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

 創元社HPにある桜庭一樹さんの読書日記に書かれているのを見て読んでみた。
 父亡き後、古本屋家業を継いだ青年・佐古啓介が、古本とそれにまつわる恋や人間模様を解き明かしていく連作短編集。とはいえ、各々のもつ事情は明らかになるけれど、登場人物達の心情は詳らかにされず、余韻を持ったままどの話も幕を閉じる。日常の謎系のミステリを期待して読むと、多分期待外れだろう。しかし、詩情溢れる文章はそれだけで楽しめるし、描かれている人々の心の綾は物理的な謎よりもっと胸にしみる。
 収録作は、「燃える薔薇」、「愛についてのデッサン」、「若い砂漠」、「ある風土記」、「本盗人」、「鶴」の6篇。
 表題作の「愛についてのデッサン」が白眉。古書店店主たちの古本市で、啓介はかつて自分が想いを寄せる女性に贈った『愛についてのデッサン』という詩集を見つけ、競り落とす。なぜ彼女はその本を手放したのか――。主人公啓介の恋、スナックで働くトンちゃんの恋、スナックを営む老人と家族のあり方、などが複雑に絡み合うわけでもなく淡々と語られている。それをこちらも淡々と読んで、気がつくとしっとりとした霧の中へ誘い込まれてしまっている。
 もうひとつ心に残ったのは、「若い砂漠」。かつては名を知られた元小説家のみすぼらしい老人と、自分が偉くなったらという架空の話ばかり嘯く啓介の学生時代の友人、という二者の対比がくっきりとしている。啓介が友人と別れた後、真っ暗な穴がぽっかりと口をあけて友人を飲みこんでしまうのが見えるような、ほの暗い感じがいい。
 書影は今年になってから復刊されたみすず書房版。私が読んだのは、長らく絶版になっていた角川書店版。角川版は、ベージュの地に茶色のパステルで描かれた女性の横顔のイラストが表紙だった。
 肩にかかる柩の重さだけは確かだった。これが老人の六十三年の人生の重さだ、と啓介は思った。生の重みでもあり死の重みでもあった。愛と苦しみの重みも加わっているように思われた。(本文より)
2006.10.25 Wednesday * 19:38 | 国内その他 | comments(2) | trackbacks(0)
* 寒〜い
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ただ今の部屋の温度15度。
なんだか急に冷え込んで冬が来ちゃった感じ。
あったかいミルクティーとお菓子に一息つきながら『愛についてのデッサン』(野呂邦暢)を読んでます。
2006.10.24 Tuesday * 17:35 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『彩雲国物語 藍より出でて青』雪乃紗衣
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 会試直前の王都に、天才・藍龍蓮がやってきた!自由人な彼のキテレツな振る舞いに、兄の楸瑛は大迷惑。しかし周囲の声なんて気にもせず、龍蓮が「心の友」(=秀麗と影月)のために巻き起こした大騒動とは!?(「王都上陸 龍蓮台風!」)ほか、恋する男女が想いを伝える「秋祭り」に起こった不思議な事件、龍蓮の茶州トンデモ観光案内で、秀麗たちもおおわらわな新作書き下ろしを収録。超人気シリーズ、お得感満点の外伝登場。(「BOOK」データベースより)

 なんか、彩雲国と少年陰陽師の感想ばかり書いてる気がする。
 さて、これは番外編の短編集。表紙は、秀麗と影月をがしっと抱き寄せている龍蓮。内容もそのまんま、龍蓮フェア開催中!といった感じでした。龍蓮贔屓な私には、嬉しい特盛りパックとでもいいましょうか(笑)
 龍蓮はいつものように天上天下唯我独尊で、飄々としていて、奇天烈で、そして本当に友人思いなやつでした。ただ、表の顔ばかりではなく、兄・楸瑛とふたりで過ごす邸宅の夜のやりとりなどは、彼の淋しさや孤独をちらりと覗かせていて、これでまた私の中で龍蓮株が上がっちゃいました。以前、彩雲国の感想の中で龍連と黎深とにどこか似たものを感じると書いたことがありますが、やっぱりこのふたりは似たものを持っています。性格は正反対といってもいいけれど。天才を人の世に繋ぎとめておけるのは、友人なんですね。
 いやー、それにしてもこの物語はどいつもこいつもブラコンだなー、とはいつも思っていたんですが、藍家の兄弟たちもなかなか甘いお兄ちゃんでありました。他所に比べたらずっとまともだけど(笑)
2006.10.23 Monday * 20:52 | ライトノベル | comments(0) | trackbacks(0)
* 『彩雲国物語 光降る碧の大地』雪乃紗衣
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 ひろがる奇病をなんとか食い止めようと茶州へ戻った秀麗、しかしそこには奇病の原因を女性である秀麗が官吏になったせいで天が怒っていると吹聴する邪仙教に惑わされた人民たちがいました。人々が秀麗を恨んで憎んで手にかけようとするのを見て、イライラむかむか。んなわきゃないだろ、なんて思うのは客観的に見ているからで、当事者になったらこういう言葉に飛びついちゃうものなのかな。訳がわからないままバタバタと近親者が死んでいくよりも、「こいつのせいだ」と憎しみややり切れなさをぶつける者がいるほうが救われるのか。
 大活躍の秀麗よりも、私は王都から派遣された医師団の描写に胸打たれるものがありました。開腹手術をしなければ病巣を取り除けない奇病。しかし、誰も人の腹を切った経験などないのです。開腹などという方法も知らなかった彼ら。もちろん手術用の道具もありません。人の腹を割く、下手をすれば……いえ、一所懸命やっても、頑張っても、自分のせいで病人を殺してしまうかもしれない。人の命を救うために医師になったのに、もしかしたら自分の手で患者を殺してしまうかもしれない。そんな恐怖と不安、それでも目の前で死んでゆく人々を助けたいという思い。若き医師団は苦悩し、葛藤し、無力な己にむせび泣きます。いつもは秀麗がいろんな相手と渡り合って物事を解決しますが、この巻はこの医師団の頑張りが事態を変えます。
 誰かを助けるためにきたなんて、命が救えないとダメだなんて、とんだ傲慢だ。
 傲ってはいけない。簡単に命なんて救えない。天の宿命に逆らってでも、傾いた命の秤を押し上げたいと思うのなら。
 自分のすべてと引き替えにして、その命に潰されるかもしれなくても、全身全霊の力で。(本文より)

 医師団については、みな特に名前を持たないその他大勢キャラなんですよね。でも、その名もなき医師たちがすごく良かった。助けを求めて子供を抱えて遠くからやってきた母親を前にしたひとりの医師が、涙を拭って一歩踏み出すところがとても印象に残っています。
 もうひとつの山場である、影月についてはなにを書いてもネタバレになりそうなんだよなあ。ひとつだけ挙げると、囚われの身となった影月のもとに龍蓮がやってくるところがよかった。天才であるがゆえにいつも頓珍漢で飄飄としている龍蓮が、この世の終わりであるかのように取り乱すんですよ。それだけ龍蓮にとって、影月は得がたい存在だというのがよくわかりました。龍蓮にもできないことがあり、その考えを誰もはかることができない彼をつなぎとめている存在がそこにあるのだ、という唯一の弱点というか人間的な面を見ることができました。
2006.10.22 Sunday * 14:21 | ライトノベル | comments(0) | trackbacks(0)
* 豚汁の季節
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だんだん肌寒くなってきたこの時期になると、シチューとかおでんとか、体のあったまる汁物が食べたくなりますよね。
そんなわけで今日は豚汁を作りました。先週末はシチュー作ったんだよなあ。じっくり煮込むようなものは、週末じゃないとなかなか腰が重くて。
私の作る豚汁は具だくさんです。大鍋にいっぱい作っておいて、朝起きた時とかに時間のない時に、ご飯代わりに食べてます。根野菜たっぷりだし、あとはちょこっとサラダつつくだけで充分お腹いっぱい。
2006.10.21 Saturday * 17:39 | 雑記 | comments(2) | trackbacks(0)
* 『おしりに口づけを』エペリ・ハウオファ
おしりに口づけをおしりに口づけをエペリ ハウオファ Epeli Hau‘ofa 村上 清敏 岩波書店 2006-09売り上げランキング : 136014Amazonで詳しく見る by G-Tools

 オイレイのオケツは、神の教えを説かれ、祈りを捧げられ、悪魔祓いをされ、息を吹き込まれ、息を吸い出され、歌われ、踊られた。爆発させられ、蒸気で蒸され、煙でいぶされ、そして切除され、捨てられ、移植され、人種転換され、性転換され、ついには鼻で触れられ、口づけされて、よみがえった。(本文より)

 いやはや、なんというか、これは立派な肛門小説です。いや、“痔”小説というべきか。そもそも「立派な」と形容していいものか。
 冒頭からラストまで、徹頭徹尾、尾篭な話でした。出版社では「抱腹絶倒の肛門小説」と銘打っているようですが、私はあんまり笑えなかったな。といって、シモの話を延々とされて嫌になっちゃったというわけでもなく、この突き抜けたドタバタっぷりは面白く読みました。痔を患ってしまったひとりの男が、その苦しみから逃がれたくていろんな治療法を試したり人を訪ねたりするんですが、最初は民間療法を試され、それからどんどんエスカレートしていくんですよ。そのさまがおかしくもあり、気の毒でもあり、そしてまた、ちょっとだけ怖くもあり。
 適切な処置を受けていれば、こんなに酷くなることのないんですよね。でも、この南太平洋にある架空の国では悪魔祓いやらなんやらが普通の治療として行われていて、あっという間に悪化させられてしまいます。そりゃもう読んでいて「イタッ、イタタタタ……」と、思わずお尻を押さえたくなるくらい。シモネタとスラングのオンパレードで下世話ではあるけれど、南の島々を取り巻く社会状況や因習をシリアスにするのではなく、こんな風にして笑い飛ばしているんですよね。おしりじゃないけど、今でも未婚の女性の性器を縫い合わせてしまう風習があるところの話なんかは、新聞で読んだことがあります。
 後半、「肛門哲学」なるものが開陳される段などは、なかなか真面目に読んでしまいました。肛門も手も足も、同じ体の大切な一部なのに、なぜ肛門だけ貶められ、忌み嫌われねばならないのか。人間の持つそういう性質は、肛門にのみとどまらず、人種、地域、職業などでも同じように差別を行っているのでは、というようなことなんですが。
 体のどの器官が患っても苦しいし、辛いですよね。この話の中で、ある聖人がオイレイの肛門にキスをするシーンがあります。正直なとこ、私にはできないけど、自分がオイレイの立場だったら、思わず涙してしまうかも。
 ふうむ、なんだかラストは妙な爽快感がありました。作者はトンガ人の方なんですが、この底抜けの明るさはお国柄でしょうか。冒頭にある「日本のみなさんへ」という作者からのメッセージに、この本が日本で出版されるに至った経緯が書かれています。それがまた率直でユーモアいっぱいで面白い。この運びに誰よりもびっくりしているのが作者本人だなんて(笑) それに、この本を出版したのが岩波書店ってところも興味深い。
2006.10.20 Friday * 22:07 | 海外その他 | comments(0) | trackbacks(0)

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