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2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『狐笛のかなた』上橋菜穂子
 祝、文庫化記念!
 ということで、以前のブログに載せていた感想の再アップです。
狐笛のかなた狐笛のかなた
上橋 菜穂子

新潮社 2006-11
売り上げランキング : 51035
おすすめ平均

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 ひとの思いが聞こえる「聞き耳」の才を持つ少女・小夜が幼い日に助けた子狐は、恐ろしい呪者に命を握られ「使い魔」にされた霊狐だった。森陰屋敷に閉じ込められた少年・小春丸、そして小夜と霊狐・野火。彼らの運命は?

 いつのどの時代とは書かれていないものの、日本人なら誰でもがきっと心の奥底に持っていそうな原風景、なだらかな山肌豊かな緑心地よいせせらぎを聞かせてくれる小川、胸いっぱいに吸い込んだ草木の匂い、そんな風景がこの本を読んでいると目の前に広がります。それは美しくて、どこか懐かしい場所。
 はじまりは、強欲な一人の領主が弟の土地を奪ったこと。それにまつわる恨みつらみが、子の世代さらにまたその子の世代へと連綿と受け継がれ、もはや絡まりあった毛糸玉のごとく解すことなど不可能に見えますが、そう思っているのは実は当事者たちだけで。恨みの元になったものを相手へ返せばよい話。けれどそう簡単にはいかぬのが、人の感情というものですよね。親が受けた仕打ちを、殺された者を、思う心が相手をまた憎む。わかっていながら止められぬ。その様子がとても歯痒いです。
 そんな中で、小夜と野火が命をかけて互いを守る姿にじんわりと涙腺を刺激されました。途中からもう、話の大局よりも野火は死ぬのだろうか、小夜は自分の力で野火への思いをまっとうできるだろうか、とそればかり考えてページを繰り続け、ラストシーンでじわじわじわっと。
 物語における民俗、社会、人の心の描写がとても丁寧に書かれていて、著者の代表作と言われている「守り人シリーズ」も是非読みたいと思いました。ちなみに「狐笛」とは、呪者が霊狐の魂を封じ込めた笛のこと。
2006.11.30 Thursday * 14:01 | 上橋菜穂子 | comments(0) | trackbacks(0)
* ゲーム検定
日経エンタテインメントの「ゲームエンタ! ゲーム検定」というのをやってみました。結果は以下の通り。
+++ ゲーム検定 成績発表 +++
あなたの総合得点は45点  全国平均 53点
全国順位(11月27日 15時現在)
78477位(100706人中)
−−ジャンル別得点表−−−−−−−−−−−−
            0_________50__________100%
ハードウェア       ■■■■■■
ゲームシステム&テクニック■■■■■■■■■
キャラクター       ■■■■■■■■
ビジネス         ■■■■■■■■■■
雑学           ■■■■■■■■■■
−−講評−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
あなたは「ゲーム貴族」
知らないことをそのままにしてはいないだろうか?次世代ゲーム機も発売され、ゲームがますます進化するこれからの時代、もう少し情報に敏感になろう!
貴方がもっとも詳しいゲームのジャンル:雑学
貴方がもっとも詳しいゲームの年代:80年代後半までのゲーム誕生期
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う〜む、思ったより良い結果でした。基本的にゲームには疎くて、自分の気に入ったシリーズだけをやりこむタイプなんで。
2006.11.27 Monday * 15:47 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『くらのかみ』小野 不由美
くらのかみくらのかみ小野 不由美 講談社 2003-07-30売り上げランキング : 38112おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

 講談社ミステリーランドの一冊。
 家督相続のために呼び集められた親戚一同。本家では昔から、行者の祟りで子供が生まれず、後継者が育たないという。そこで子供のいる者に次の家督を譲るという話なのだが、子供たちは蚊帳の外。大人たちから離れたところで始めた「四人(しびと)ゲーム」で、ひとり人数が増えてしまった。誰かひとりが座敷童子らしい。自分たちで考えても埒が明かずに大人たちのもとへゆくと、そこでは毒草が混入された食事に苦しむ親たちがいた――。

 いやあ、とにかく出てくる人数が多くてごちゃごちゃしちゃう。大人たちをそれぞれの本名ではなく、関係性から見た独自のニックネームで子供たちに呼ばせるのは、苦肉の策なんだろうな。幾分呼び名から関係が掴めたけど、それでも個別に顔が浮かんでくるような状態にはほど遠く、推理ゲームのコマ的な印象しかなかった。作者もそれを意識してか、たびたび子供たちのメモ書きとして系統図や見取り図、出来事の順番を差し込んでくれたんだけど、私は途中から自分で覚えることを放棄してしまった(笑) ええもう話の流れるままに、子供たちの推理に身を委ねてましたとも。
 一応、少年少女向けの叢書だけど、これは結構話についていくのが大変じゃないかな。自分で推理しようとすると。
 小野さんには伝奇的なものをよくするイメージがあって、これも座敷童子メインの物語になるのかと思ってたけど、意外や本格でした。座敷童子は誰かという謎と、毒草を料理に混ぜた犯人は誰かという謎。現実的なほうの毒草の犯人を特定するのに、座敷童子が子供たちの中に混ざっているということが上手く絡んできて、ちょっと伊坂幸太郎の『死神の精度』の中の一遍と同じ“人外の者がいることが前提として成り立つ論理”が面白かったです。
 この叢書で読んだ中では、有栖川有栖『虹果て村の秘密』麻耶雄嵩『神様ゲーム』と本書がベスト3ですね。今のところ。
「富は、よいことを与えてくれもするし、悪いことを呼び寄せもする。気をつけていないと呑みこまれてしまう。得体がしれなくて、油断のならないお化けみたいなものだ。」(本文より)
2006.11.24 Friday * 20:21 | 講談社ミステリーランド | comments(0) | trackbacks(2)
* 『にごりえ・たけくらべ』樋口 一葉
 今日11月23日は、樋口一葉の命日「一葉忌」。なので、新潮文庫の『にごりえ・たけくらべ』を読んでみました。薄い本なれど、文語調で書かれた本文は目で追う分にはさらりとして水のように流れていってしまうので、いけないいけないと、たびたび戻って音読しました。一葉の文章には心地良いリズムがあって、トントンとたたみかけるようなテンポですよね。科白の部分は少々芝居っ気があって、伝法な口調の女性などには特に決めや溜めを感じます。
 昔、これを読んだ時は文語調に馴れなくて、情景がなかなか頭に浮かばず二行読んでは一行戻り、といったことを繰り返していました。『ガラスの仮面』を読んでいたので、「たけくらべ」だけはあらすじも有名な鼻緒の場面も知っていたので一番面白く読んだんですが、今この年になって読み返してみると一番いいなと思えるのは「にごりえ」のほうだったりします。登場人物の年齢に近いからかな。
 「たけくらべ」は、妓女になるしかない美登利の将来に薄っすらと哀しいものを予感させるものの、まだまだ瑞々しく美しい少女時代のきらめきがあって、読んでいてどこか眩しいんですよ。
 それが「にごりえ」だともう、逃げ場のない閉塞感だの遣り切れなさだの、まさに濁った江を眺めているようで胸が塞がれるかと思いきや、妙にすとんと哀しい結末も納得できてしまう。ああ、やっぱり……と、諦めともつかない溜め息が漏れる。お力(りき)が結城に身請けされるといいなとか、そういうこともちらりと思ったりするけれど、お初が子供にお力から貰った菓子を捨てさせて源七と口論になるあたりから、どんどん加速されるように頁を繰って、ぽんと投げ出された結末に納得。学生の頃とはまったく違う読後感です。読む年齢ごとに、思いは変わるかもしれません。

 私が持っているのはもう20年以上前の版。まだ消費税も導入されていない時分の物です。定価240円也。さっきAmazonを覗いてみたら、現在だと380円(税込)なんですね。最近の文庫は千円を越えるものも多いので、この薄さと金額設定は逆に目を惹いたりしないかな。
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 落ちぶれた愛人の源七とも自由に逢えず、自暴自棄の日を送る銘酒屋のお力を通して、社会の底辺で悶える女を描いた『にごりえ』。今を盛りの遊女を姉に持つ14歳の美登利と、ゆくゆくは僧侶になる定めの信如との思春期の淡く密かな恋を描いた『たけくらべ』。他に『十三夜』『大つごもり』等、明治文壇を彩る天才女流作家一葉の、人生への哀歓と美しい夢を織り込んだ短編全8編を収録する。(「BOOK」データベースより)
2006.11.23 Thursday * 21:29 | 国内その他 | - | -
* 『妖怪アパートの幽雅な日常(1)』香月日輪
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 夕士が高校入学と同時に始めた、あこがれの下宿生活。幼い頃に両親を事故で亡くしたため、早く独り立ちをするのが彼の夢。ところがそこには、ちょっと変わった、しかし人情味あふれる“住人たち”が暮らしていた…。(「BOOK」データベースより)

 変態呼ばわりされている詩人、暴走族のような画家、除霊師でもある女子高生、超ハンサムな霊能力者、ひとクセある骨董屋、人間のふりをして就職している妖怪、料理が得意な手だけの霊、黙々とアパートの掃除をし続ける女性の霊、部屋の片隅でじゃらじゃらとマージャンをする霊などなど。この話には、実に奇妙で魅力的な妖怪や幽霊達が登場する。主人公の稲葉とともにそんな彼らに驚かされながら、次第に読者も免疫がつきもののけたちが愛しく見えてくる。昔、まだ日本に緑が多く暗闇も至るところにあった頃は、人間ともののけたちはこうして普通に共存していたのかもしれない。

 高校へ進学した稲葉夕士には両親がいない。3年前にふたりいっぺんに事故で亡くしてしまったから。その後伯父の家に引き取られたものの、よくしてもらってもやはり真の家族にはなれなくて寮のある高校へと進学する。ところがその学生寮が家事にあって、途方に暮れた夕士が辿り着いた奇妙なアパート。
 ただのドタバタではなく、人間の汚い部分や妄執や、そして希望の持てる部分が描かれていてちょっとじーんとしてしまった。文体は軽いし、設定はいかにもライトノベルって感じなんだけど、人間を見つめる視点がちゃんとあって意外と深い。シリーズになっていて次巻のあらすじを読んだら夕士にもなにか隠された能力があるらしい。続きを読むのが楽しみだ。
2006.11.22 Wednesday * 22:14 | 国内その他 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『ポケットは犯罪のために 武蔵野クライムストーリー』浅暮 三文
ポケットは犯罪のために 武蔵野クライムストーリーポケットは犯罪のために 武蔵野クライムストーリー浅暮 三文 講談社 2006-10-06売り上げランキング : 181955おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

 雑誌「メフィスト」掲載されたという6本の短編と、その合間合間に差し込まれる書下ろしで構成されたミステリ。どちらかというと日常の謎系で意外と本格……なんだけど、本格に徹しきれずにメタに走っちゃった観あり。浅暮さん、自分でも言ってますもんね、「拭いがたい幻想指向、実験指向がある」って。
 メフィストは購読していないので連載時はどういう感じだったのか知りませんが、書き下ろし部分がないと各話登場人物もストーリーもバラバラで単独の話ですね。それが合間合間に挿入される書き下ろし部分によってひとつの連作の態をなしています。書き下ろしの語り手であるスリの男の体験談と、各話がリンクしてるんですよ。前に語られた話のその後に触れているかと思うと、次の話の前フリになっていたり。もしこの書き下ろし部分がなくて、それぞれバラバラの短編集として読んでいたら、読後感は変わるでしょうね。こういった作者のサービス精神は嫌いじゃありません。むしろどんとこい。ご本人も楽しんでこういう仕掛けをしてるのでは? このサービス精神と内容の質がカチリと上手く重なった時、とんでもない傑作(怪作?)が生まれそうな気もします。
 この本自体はさらっと読めてなかなか楽しめました。軽妙洒脱というか、「旅行に出かけるんだけど、車中で読むのになにかない?」と言われたときなど、さっと渡すのにいい感じ。
 墓地に大金を隠した強盗の顛末(「ポケットは犯罪のために」)、ラジコンカーの修理から浮かび上がるある事件(「J・サーバーを読んでいた男」)、密室での遺言書消失事件(「フライヤーを追え」)、一輪の薔薇を手に下校する学生たちから推理される凶行(「薔薇一輪」)、古書店に宝石を隠した強盗の話(「函に入ったサルトル」)、謎の行動を続ける白シャツの男(「五つのR」)。私は「J・サーバーを読んでいた男」が一番好きですね。後味爽やか。それと、「函に入ったサルトル」の終わらせ方も好みです。
2006.11.21 Tuesday * 20:15 | 国内ミステリ | comments(0) | trackbacks(0)
* お弁当作り
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毎日お弁当を作ってます。今日は、
◆玉子焼き
◆メンチカツ
◆たこさんウィンナー
◆オクラの胡麻和え
◆ヒジキと海老入りのさつま揚げ
◆トマト
と、ご飯にふりかけ。あとはお茶とコーヒーを持たせていってらっしゃ〜い。
自分の分は、残ったご飯で作ったおにぎりが定番。ぱぱっと食べておしまい。真っ白ご飯に香ばしい海苔と梅干しのおにぎりが好きです。
2006.11.21 Tuesday * 12:02 | 雑記 | comments(2) | trackbacks(0)
* 『彩雲国物語 緑風は刃のごとく』雪乃 紗衣
彩雲国物語―緑風は刃のごとく彩雲国物語―緑風は刃のごとく雪乃 紗衣 角川書店 2006-09-30売り上げランキング : 2001おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

 謹慎が解け、ヒラ官吏(冗官)として王城に復帰することになった紅秀麗。しかし彼女を待っていたのは、「一ケ月以内にどこかの部署で使われなければクビ」という、冗官たちへのキツイ解雇宣告だった!!「官吏でありたい!」と頑張る秀麗だったけど、他のダメダメ冗官たちの面倒まで見るハメになり!?(「BOOK」データベースより)

 これまではちやほやされている秀麗のことを「まあ、主人公だし、読者が自己投影してわくわくどきどきするお話だし」と一歩引いて読んでいたわけですが、前巻からの新章は今までもてはやされていた秀麗の素直さを「官吏としては到底やっていけない甘さ」だと一刀両断してくれる気持ちのいい展開です(笑)
 秀麗がモテまくって、みんなに優しくしてもらえて、頑張って出世するのを楽しみに読んでいる人には、辛い巻ですね。「紅梅」も「緑風」も。でも私には気持ちよかったー。ずっと心の中で「誰か言ったれや…」と、もやもやしていたので、ようやくびしっと軌道修正してくれたわ、という感じです。今までの秀麗は、理想に燃え夢に向かって邁進するばかりで、そのままでは到底魑魅魍魎跋扈する伏魔殿(朝廷)ではやっていけないだろうと思ってたんで。けど、このティーンズ向けレーベルではちょっとそこまでシビアなことを要求するのも酷というものかな、という気持ちもありました。まあ、秀麗がモテまくりな件に関しては、賛否両論あったみたいだけど。
 今回の件で、秀麗はただ理想論と正義を振りかざすばかりでは駄目なんだということに気づかされましたし、180度価値観の違う好敵手も登場したしで、物語にぐんと弾みがついたんじゃないでしょうか。高く飛び上がる前の深いタメの巻ですね。
 それと今回も新キャラが続々と登場。冷血だの腹黒だの言われそうな某部署のお二方。私は彼ら側の人間らしく、ちっとも人非人だとは思わず「まったくだよね」「そうそう」と頷いて彼らの言い分を読んでました(笑) それからタンタンこと蘇芳が随分と重要なキャラになりそうな感じ。彼の脱力系なところと、しっかり見る目は持ってるところのバランスの良さがいいです。今までは顔良し、家柄良し、頭脳良し、と三拍子揃ってるキャラばかりだったので、こういう悪く言えば後ろ向きな、良く言えば瀬戸際を見切ることのできるキャラは貴重だと思います。
 あとは、双花菖蒲と劉輝の関係がどうなるのかが、とても気になります。実は秀麗よりも、劉輝とその腹心たちの朝廷内部の遣り取りのほうを楽しみに読んでいるので。
2006.11.20 Monday * 21:08 | ライトノベル | comments(0) | trackbacks(0)
* ボジョレー?ボージョレ?
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今日一本空けました。特にワイン好きってわけでもないし、解禁を待って買いに走ったりしたわけでもなく、そういや最近ワイン飲んでないやね〜って感じで。
今年はボージョレって表記してある売り場とかテレビ番組を幾つも見掛けたんですけど、結局どっちが正しいの?
2006.11.19 Sunday * 22:59 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『ぼくとひかりと園庭で』石田 衣良
ぼくとひかりと園庭でぼくとひかりと園庭で石田 衣良 徳間書店 2005-11-19売り上げランキング : 160405おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools

 絵本になるのかな、これは。薄くて絵が綺麗で、あっという間に読める本です。図書館の児童書の棚にあるのを見て手に取りました。
 ぼく、ことあさひ君とみずき君が通うひぐらし幼稚園に来た新しいお友達、ひかりちゃん。みずき君もぼくも彼女に惹かれる。夏のお泊り保育の日、夜中に目を覚ましたひかりちゃんとぼくは、園庭で不思議な美しい人“園丁”に出会い、愛の試練を与えられる。
 石田さんはこの本を「これから恋をする子供たち」に読んでほしくて書いたようだけど、まだ恋を知らない子供たちにいきなりここに書かれているような「試練」を教えるのは酷じゃないだろか。恋の甘さも楽しさも知らないうちに、恋が引き起こす恐ろしさや醜さを見せちゃうような、そんな感じ。
 あさひ君とひかりちゃんは大きくなると恋人同士になり、そしてあさひ君と一番仲良しのみずき君はひかりちゃんのことが好きで……という三角関係。そしてふたりが付き合うことでみずき君は傷つき、みんなが通っていた幼稚園に忍び込んで園児を刺し殺して自殺してしまうという未来図がある。それはあさひ君とひかりちゃんに与えられた愛の試練だと園丁は言う。果たしてふたりはみずき君を止められるのか。
 どうせなら、6歳の園児たちらしからぬ言動やなにかもを許せるくらい、非現実的な展開にしてもよかったのでは? なんかこう、もやもやしたものが残る読後感でした。
2006.11.18 Saturday * 23:52 | 絵本・児童書 | comments(0) | trackbacks(0)

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