* スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2011.01.19 Wednesday * | - | - | -
* 『エンド・クレジットに最適な夏』福田栄一
 荒れた中学に通っていたお陰で、なにやら過去にいろいろありそうな貧乏大学生・晴也。彼のもとに友人・和臣が持ち込んだある女学生を悩ましているストーカー撃退依頼。それを調べていくうち、芋蔓式に関わることになる数々の事件。トラブルシューターとしての晴也の手腕は見事で、この若さでこの度胸と腕っ節はすごいなと。
 作者本人も東京創元の「ここだけのあとがき」で書いているように、なかなか入り組んだ話になってます。これとこれが繋がって、でもってこっちのこれとあっちのそれも関係ありそうだ、てな感じ。過去にいろいろとワルさをしてきた主人公らしいのですが、根は人が良いようでどんどんトラブルを抱え込んでいきます。それをちゃんとすべて解決してしまうところが男前。ラストも綺麗にまとまってました。ちょっとほろ苦い青春小説でもあった。
 登場人物たちもそれぞれよかったな。主人公の晴也は腕っ節が強くてと頭の回転が早く、度胸も据わっているけれど10歳以上歳の離れた妹にはメロメロの兄馬鹿な一面も併せ持つ青年。そのギャップのチラリズムがいいんですよー。彼の同居人でもある友人の俊喜は体が大きくて友情に厚いタイプ、もうひとりの友人・和臣は調子が良くてお喋りだけど顔が広くて情報通。これはシリーズ化しても良さそう。特に、普段冷静沈着な晴也がでろでろに甘ったるい声を出すほど溺愛している、妹の楓花が気になります。過去の話も読んでみたいな。腰の骨をおられる喧嘩って、どういう成り行きでしたのかとか。どんな中学だったのかとか。
 これが初めての福田作品だったのですが、他の作品にも手を出してみようと思います。
2007.08.28 Tuesday * 12:47 | 国内ミステリ | comments(0) | trackbacks(1)
* 『まんまこと』畠中恵
評価:
畠中 恵
文藝春秋
¥ 1,470
(2007-04-05)
 タイトルにある「まんまこと」とは、「本当のこと」の意。
 お江戸は神田の名主、高橋家の息子・麻之助のところに持ち込まれた、住民たちの揉め事の数々。当時は、長屋の大家である差配の手にが余るが奉行所へ届け出るほどではない、民事訴訟のような案件を、この名主が裁定していたそうな。なので、いろんな案件が麻之助の元にやってきます。いや、正確には麻之助の父親である、名主の元へと持ってこられた話なんですけどね。やがては跡を継ぐ麻之助にもお鉢は回ってくるのです。今はまだ、お気楽でトンチキだと噂されている麻之助でも。

 ところがこの麻之助が、周囲の予想に反してなかなか鋭いところを見せるのです。「しゃばけ」シリーズの若旦那をもっと丈夫にして、色町にも通じて喧嘩もそこそこいける青年にした感じとでも申しましょうか。幼馴染が数名いて、同じく名主を父に持つ八木清十郎と武家の生まれて養子に出、今は同心見習いである相馬吉五郎、清十郎の父親の後添いとなった麻之助よりふたつ上のお有宇。清十郎は女性の扱いに長けていて、吉五郎は生真面目、お有宇は芯が強くて美しい女性。持ち込まれた雑事を、麻之助を中心として解決していきます。
 が、まだシリーズが始まったばかりなせいか、どうにも弱い印象。「しゃばけ」シリーズのように妖怪という飛び道具的なものもありませんし、持ち込まれる案件も雑事が多いので派手さには欠ける。そういった市井の人々の様子を通して、人情や江戸情緒をゆっくりしっとりと書いていくつもりなのかもしれません。実際、麻之助には胸に秘めた思いがあって、それがここに収められた話全部に横たわってもいます。
 けどこう、なんかもうちょっとぐっとくる場面や人物が欲しかった気がするんだなあ。「静心なく」という話では随分と動きがあって、麻之助の切ない気持ちも出ていたんですけどね。

 本ブログ 読書日記
2007.08.22 Wednesday * 18:12 | 国内その他 | comments(4) | trackbacks(2)
* 『ダメ犬グー 11年+108日の物語』ごとうやすゆき
 幸せは見落としてしまいそうなくらい、
 ありふれた色をしている。
 それにちゃんと気づいていけたらな、って思う。
 たいせつなものをなくしてしまうたびに、
 心から、そう思う。(本文より)

 グーの本当の名前はグレイス。生後八ヶ月で「ぼく」の家へとやってきた、ドーベルマンの女の子。少しずつ「ぼく」と仲良くなっていって、だんだんと大切な家族になっていく。
 この本は、雑誌「愛犬の友」に連載されていたコラムがもとになっているそうです。
著者のごとうさんとその愛犬の11年と108日に渡る出会いからお別れまでのお話。

 廊下ですべって転んだり、ビールを一舐めしただけでとろ〜んとしちゃったり、コンビニのビニール袋なんかのカサカサいう音を聞くと、お菓子を貰えると思って大喜びしたり、いつ見ても変な格好で寝ていたり。動物を飼ったことのある人なら、誰もが「あーそうそう、あるある」と思うようなペットとのささやかで温かいエピソードの数々が、詩のような短い文章と可愛いイラストで綴られていきます。そういう小さなひとつひとつの中に「ぼく」のグーへの愛情が溢れていて、微笑ましくてふんわりした気分にもなる。
 しかし10歳を過ぎたグーは、体力が落ち、食欲もなくなり、次第に病気がちになっていきます。人間よりも短い一生の終わりのときが近づいてくるのです。家族みんなでグーの介護をし、時にはそれに疲れて家族同士で喧嘩をしたりもします。やさしい文章で書かれているので暗く感じることはありません。グーとお別れした後にある、感謝の言葉と再会を約束する一言に、グーと「ぼく」やその家族がとてもよい関係だったのだと羨ましくすらなります。

 私は犬が好きです。昔飼っていたこともありました。
 人間よりも早くやってくるその最期を看取った経験もあります。
 そんな私には、到底この本を人前で読むことはできません。電車の中なんてもってのほか。本屋さんでぱらぱらっと立ち読みするだけでもダメ。
 ひとりの時にぽろぽろ涙を零しながら読み返す、そんな本です。
 もしも家族が(特に子供たちとか)犬を飼いたいと言っていたら、この本を読ませてから決めるのもいいかもしれませんね。

 本ブログ 読書日記
2007.08.21 Tuesday * 10:00 | 国内その他 | comments(0) | trackbacks(1)
* 映画「トランスフォーマー」
評価:
アラン・ディーン・フォスター
早川書房
¥ 798
(2007-07)
 公開中の「トランスフォーマー」を観てきました。さすがにまだこの映画のDVDなどは出ていないので、本の画像を。
 一言でいうとめまぐるしい映画だった……。とにかくカーアクションと戦闘シーンの多さ、そしてそのときのカット割りの多さとトランスフォーム(変形)の多さに、目が回って目が回って。あと、ストーリーや細かい整合性は考えちゃいけない映画だと思いました(笑)
 これはお祭り映画なんですよ。オタク心を持った少年のようなスタッフたちが、楽しんで作ったお祭り映画。すごく作りこんだCGによるトランスフォームシーンが一番の見所。車からオートボットへの変形、オートボットから車や戦車、戦闘機への変形。その自在で滑らかな動きを楽しめればそれでOK!
 昔、アニメのトランスフォーマーをよく見ていたので、トレーラーが出てきた時点で「コンボイだー!」とちょっとテンション上がりました。けど、英語名だからコンボイじゃなくてオプティマス・プライムとかいう小洒落た名前なんですよね。それがちょっと違和感あったかな、個人的に。バンブルビーは、変わらずにいい奴でした。彼が捕まってしまうシーンは、特に残酷な描写などないのにものすごく哀しく辛い気分になったなあ。
 細かい小ネタがいくつもあったんですが、それは見て楽しむのが一番かと。
 車がいっぱい出てくるし、その車がロボットに次々と変形していくしで、小さい男の子を連れて行ったらすごい喜ぶんじゃないかな。あと、昔のアニメを見ていた人とか。
 特撮シーンを楽しむ映画だと割り切って見れば、すごく楽しめると思います。

トランスフォーマー@映画生活
2007.08.21 Tuesday * 01:19 | 映画 | comments(0) | trackbacks(1)
* 映画「笑の大学」
評価:
役所広司,稲垣吾郎,星護,三谷幸喜
東宝
¥ 2,440
(2005-05-27)
 昭和15年。戦争の色が濃くなってきた日本。大衆娯楽の演劇にも厳しく入る検閲。劇作家の椿一は、何度も何度も駄目出しをされながらも脚本を書き直し続ける。一方、堅物でユーモアというものを解さない検閲官向坂は、そんな椿に次々と難題を出しながらも、次第に椿の脚本に惹かれていき……。
 三谷幸喜原作の人気舞台を、映画化したもの。検閲官のいる取調室で繰り広げられる密室劇。三谷幸喜という人は、「12人の優しい日本人」やこれのように限られた人数、限られた場所での話が巧いといつも思う。
 で、この映画版について。
 出だしは良かった。中盤でダレた。ラストはぐっときた。

笑の大学@映画生活
2007.08.21 Tuesday * 00:53 | 映画 | comments(2) | trackbacks(0)
* 映画「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」
評価:
ジョージー・ヘンリー,ウィリアム・モーズリー,スキャンダー・ケインズ,アナ・ポップルウェル,ティルダ・スウィントン,ジェームズ・マカヴォイ,リーアム・ニーソン,ジム・ブロードベント,アンドリュー・アダムソン,C・S・ルイス
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
¥ 1,780
(2006-07-26)
 『ハリー・ポッター』や『指環物語』が実写映画化され、『ゲド戦記』までもアニメ化され、残る有名ファンタジーといえばやっぱこれでしょう、という作品。
 そんな風に期待してみたせいか、ちょっと「……あれ?」という感じでした。 白の魔女とアスランはよかった。けど、全体的に見たらちょっと弱いつくりな気がして。肝心の子供たちの絡んだシーンが、あまり印象に残ってないんですよね。戦火を逃れて疎開したはずの子供たちが、紛れ込んだ異世界で自ら鎧着て剣を持って戦うっていうのが引っ掛かってしまうのかも。英雄譚としては、勇気と強さを称えるのは正しいのでしょうが、子供が「正義」の名のもとに斬りあいをしているのを見るのは、なんだか胸の辺りがモヤモヤします。ディズニー映画なので残酷な描写はないんですけどね。どちらかといえば「戦いを止めようと奮闘する英雄」のほうがいいな。

ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女@映画生活
2007.08.20 Monday * 15:14 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
* 『とりつくしま』東直子
評価:
東 直子
筑摩書房
¥ 1,470
(2007-05-07)
「ええ、ですから」とりつくしま係は、せきばらいした。
「とりつくしまをご用意いたします、と申し上げたいのです」
「とりつくしま?」
「ええ、この世に未練がある、死んだことに納得がいかない、どうしても会いたい人がいる、見ておきたいものがある……そんな方々のために、とりつくしま係は、日夜業務を果たしておるのです」 (本文「トリケラトプス」より)

 もしも私が死んだ時、とりつくしま係が現れて「とりつくしまをご用意しましょう」と言われたら、いったいなにを選ぶだろう。家族のその後が見守れるものか、それとも特定の誰かだけのものにとりつくか、あるいは家族や知人とはまったく関係のないものにとりつくか。
 ずっと一緒にいたい、見守っていたいと思うだろうけれど、例えば伴侶や恋人が自分の死から立ち直って新たなパートナーを見つけたとき、それでも側にいることができるだろうか。そう考えると、この世に未練を残さずに、そのままあちら側へ行くほうがいいのかもしれない。

 この本は、そんなとりつくしまを用意された死者たちの話。息子のロージンバッグにとりつく母親、母親の補聴器にとりつく娘、夫のマグカップにとりつく妻、公園のジャングルジムにとりつく幼児、家においてあるマッサージ機にとりつく父親などなど。さまざまなエピソードがまとめられていて、どれひとつとして同じものがなく、またそれぞれに思い入れのある物や相手も違うものなのだなあと、読んでいて思った。
 私は書道の師匠の扇子にとりついた弟子の女性の話「白檀」と、片思いしていた先輩の彼女のリップクリームにとりついた女子高生の話「くちびる」がお気に入り。どちらも淡い恋心の絡んだ話だ。逆に、母親の補聴器にとりついた娘の話「ささやき」はつらかった。

 「もしも今、不慮の出来事があって死んでしまったら、なににとりつきたい?」
 そんな風に周りの人にも聞いてみたくなった。

 本ブログ 読書日記
2007.08.16 Thursday * 19:23 | 国内その他 | comments(3) | trackbacks(1)
* 『ワーキング・ホリデー』坂木司
評価:
坂木 司
文藝春秋
¥ 1,550
(2007-06)
「もったいないと思うのは悪くない。けど、金を払った以上は潔く楽しむことも覚えろよ」
「いさぎよく楽しむ?」
「そうだ。うまいものや楽しいことに金を払うと決めたら、それを楽しむことに一生懸命になるってことだ」(本文より)

 宅配業界を材とした、にわか親子の物語。元ヤンキーで二流ホストの大和(ヤマト)は、ある日突然自分の息子だと名乗る小学生・進(すすむ)の訪問を受ける。いろいろあってホストを止め、宅配業者へと転職し、夏休みの間だけ進と共に暮らすことになるのだが……という話。

 相変わらず読みやすい。そして心からの悪人というものは出てこない。それが坂木作品の良さでもあり、そういうところが好きで読んでいるのだけれど、なぜか今回はそれがむず痒く感じてしまった。ひきこもり探偵シリーズのような病的な部分があるほうが好みなのは確かだけれど、『シンデレラ・ティース』も楽しく読めていたのになんでだろう。大和の一人称が合わないのかな。進が出来過ぎ君だからか。う〜ん。それともミステリ要素がないせいだろうか。
 この話は坂木版お茶の間小説とでもいう雰囲気で、ひきこもり探偵シリーズにちらほら出てきたような人情話がメインになっている。いきなり宣言された父と息子が少しずつ距離を詰めていくのは、読んでいて素直な気持ちになれるし、ジャスミンやボスといった脇役陣がいい味を出してもいる。小路幸也の「東京バンドワゴン」シリーズが好きならこれも楽しめると思うんだけど。なんだろな、なにかもひとつ予想外の出来事が欲しかった気がする。

 どうでもいいことだけど、主人子の沖田大和からは宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長を、息子の進からは古代進を、ホスト仲間の雪夜からは森雪の名前を、それぞれ連想してしまって「ヤマト繋がりか?」なんてことを思ってた。

 本ブログ 読書日記
2007.08.16 Thursday * 01:50 | 国内ミステリ | comments(0) | trackbacks(1)
* 『新釈 走れメロス 他四篇』森見登美彦
評価:
森見 登美彦
祥伝社
¥ 1,470
(2007-03-13)
「あるのだ。そういう友情もあるのだ。型にはめられた友情ばかりではないのだ。声高に美しい友情を賞賛して甘ったるく助け合い、相擁しているばかりが友情ではない。そんな恥ずかしい友情は願い下げだ!俺たちの友情はそんなものではない。俺たちの築き上げてきた繊細微妙な関係を、ありふれた型にはめられてたまるものか。クッキー焼くのとはわけがちがうのだ!」(本文「走れメロス」より)

 中島敦「山月記」、芥川龍之介「薮の中」、太宰治「走れメロス」、坂口安吾「桜の森の満開の下」、森鴎外「百物語」を、森見さん流にアレンジした短編集。私はこの中でいうと鴎外の「百物語」だけ未読であとは読んだことがあるのですが、どれも元の小説の文体や雰囲気を上手く出していましたね。有名な部分はそのまま引っ張ってきていたし、「桜の森の〜」はあの「ですます調」を再現していて、ちょっと幻想的な雰囲気が出ていました。
 自分が元ネタで一番好きなのが「桜の森の〜」であるせいか、本書の中でもこの話が一番気に入ったかな。「メロス」もいいんですけどねー。元ネタとは真逆の方向へ突っ走る意外性といい、“桃色ブリーフ”というインパクトといい、おかしさでいえば確かに「メロス」が一番ぐいぐいと読まされた。
 けど、「桜の森の〜」の雰囲気に惹かれるんだよなあ。安吾のほうは人の生首を欲しがる女だったけど、森見版の彼女が欲しがったものはなんだったんでしょう。男の視点で書かれているからそこのところははっきりとわかりませんが、女の側から見たらまた違う物語になるでしょうね。
 詭弁論部や象の尻など、『夜は短し歩けよ乙女』で出てきたキーワードがいくつも出てきて、ところどころでにやりとしました。それぞれ違う題材からなる短編集ですが、全体を通してリンクしている部分があるので、ひとつの群像劇と見ることも出来るでしょう。ただ、ひとつひとつはいいのに全体的に見ると弱い感じがしたかな。

 本ブログ 読書日記
2007.08.10 Friday * 19:13 | 森見登美彦 | comments(0) | trackbacks(1)
* 『吉原手引草』松井今朝子
評価:
松井 今朝子
幻冬舎
¥ 1,680
(2007-03)
 第137回直木賞受賞作。
 物語は、ある男が吉原のさまざまな人々に、当時人気絶頂だった花魁・葛城がかかわった、ある事件について聞きこみをしたその返答を連ねる形で進んでいく。その男が誰なのか、ある事件とはどんな事件だったのか、人気花魁・葛城とはどんな人物だったのか。細やかなエピソードのひとつひとつ、吉原という別世界のしきたりや作法、廓の常識などから、次第に事件の真相と葛城という女性像が浮かび上がってきます。なにが粋でなにが野暮か、誰が騙して誰が騙されたのか。ぺらりと裏を返せば、嘘と真が反転するような、数々の証言。
 江戸時代や吉原の様子が知れるのは読んでいて楽しい。葛城や、この事件について調べまわっている男の正体がわかるラストも。
 正直、事件そのものの顛末やカラクリは目を見張るものではありません。しかし、本書の読みどころはそこではなく、苦界と呼ばれる廓での人の心意気と意地と矜持が織り成すひとつの紋様でありましょう。
 個人的には、吉原でも粋人と一目置かれている平様こと、札差の田之倉屋平十郎が格好よくて好きだなあ。

 本ブログ 読書日記
2007.08.09 Thursday * 16:07 | 国内ミステリ | comments(0) | trackbacks(1)

| 1/2Pages | >>