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評価:
末次 由紀
講談社
¥ 440
(2009-06-12)
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体育祭の後、みんなにかるた部は運動部みたいって言われましたけど
私にとっては文化部です
身体一つで男女一緒に戦えるのは
文化だからです
小倉百人一首競技かるたに青春をかける文科系スポコン漫画の最新刊。私も小倉百人一首が好きなので、この漫画は外せないぞと読んでます。主人公の綾瀬千早は、小学校時代に福井県からきた転校生・綿谷新(あらた)と出会い、競技かるたの存在と魅力を知ります。瞬発力と記憶力、集中力、そして戦略を必要とする競技かるた。試合ではフルに脳ミソを使うために糖分の補給が必要だったり、体重が3kgも減ってしまうんだとか。駆け引きも必要で、奥が深い世界ですね。マインドスポーツとも呼ばれてるとか。
千早と新、それに太一の三人で小学時代かるたのチームを組んでいましたが、新が福井に戻り、太一も進学校に進学して、千早はあまりかるたが出来ない中学時代を過ごします。高校に進学して太一と再会。ふたりでかるた部を発足させるべく奔走してなんとか人数を5人集め、いざ大会へ!というのが前巻くらいまでの話。
この巻では全国大会に出場した先で史上最年少クイーンと出会います。競技かるた日本一の男性の称号が名人、競技かるた日本一の女性の称号がクイーンです。現クイーンは千早と同じ年の高校一年生・若宮詩暢(しのぶ)。個人線で彼女と対決した千早は――というお話。
クイーンが出てきたことで面白さが一段アップしました。これまで漠然とした夢だったクイーンの座が、千早の中ではっきりとした目標となったこと、これまで持って生まれた耳のよさで勝ってきた千早がそれだけではダメなことに気づくところなど、これからどんな風にそれを乗り越えていくのかが楽しみです。クイーンのキャラがまたいい。表紙画像の女の子はクイーンです。
千早たちはかるたを競技としてやっているけれど、部員の中にひとり和服好きで古典オタクの大江奏(かなで)という女の子がいて、そのかなちゃんがいつもいいこと言うんですよ〜。いつも彼女の一言にぐっときます。冒頭に引用したのは、この巻での彼女の言葉です。
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