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評価:
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メディアファクトリー
¥ 777
(2010-06-29)
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読解力で15位急落の日本人。世界に学べ! 「極端な平等主義・アメリカ」「色っぽいフランス」「文豪養成教育・ロシア」「登場人物も国際化する中国」……など、国語の教科書から浮かび上がる各国の「理想」「信条」「現実」。世界の小学校4年生は誰に憧れ、何を読み、どう育つのか? 教育研究者11人が参集した、初めての「世界の国語」紹介。 世界学力調査で日本の成績が下がっている理由が、楽しみながらわかってくる。(Amazonの内容紹介より)
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド、ロシア、中国、韓国、タイ、ケニアの10カ国と、北朝鮮、日本の教科書についても触れています。国語教育は、その国の考え方や国民のあるべき理想像をまさに子供達に浸透させようというものですから、如実に反映されていて面白かったです。内容紹介にもあるようにアメリカはとにかくみんなでシェアすることを教え、フランスはやはり愛を謳っていました。
あと、イギリスの教科書には詩が多く、それもイギリスらしく皮肉やウィットのある内容だったのが印象的です。学校に行きたがらない息子に母親が行きたくない理由を述べさせ、その後で行かなければいけない理由を挙げるのですが、その息子はなんと校長先生だったというオチのものとか面白かったなあ。
フィンランドだったと思うんですが、日本のアニメやマンガについて書かれている教科書があって、日本人は瞳が感情を雄弁に表すと信じているので、マンガやアニメのキャラクターたちはみな目が大きく描かれているのだ、という説明にちょっと納得しちゃいました。
そして多くの国が、教科書をどれかひとつに絞ってみんなでそれを勉強するのではなく、子供達に選ばせているのも驚きでした。個人主義というか、自主性に任せた教材なんですね。
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